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DHLについて物流のプロが徹底解説!契約・発送方法・注意点を紹介

越境ECで海外に商品を発送する方法は様々ありますが、DHLの利用を検討している方も多いかと思います。しかし実際に契約するにはどうすればいいのか分からない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、これからDHLを契約しようと考えている方に向けて、契約方法、発送方法について徹底解説しています。またDHLを利用する際の注意点も合わせて解説していきますので、業務にお役立て頂ければと思います。

DHLとは

DHLについて物流のプロが徹底解説!契約・発送方法・注意点を紹介

まずは、DHLの特徴について解説します。

228以上の国と地域への配送に対応

DHLは、ドイツに拠点を置いている航空機を主体とした国際宅急便サービスを提供している企業です。228以上の国と地域への配送に対応しており、EMSで発送できない地域へ荷物を届ける場合にも、DHLであれば届けることが可能です。

日本では、越境ECなどの海外発送によく利用されています。特にスピード重視で荷物を送りたいときに活躍します。配達時間の指定が出来るサービスもあり、プランも充実しています。また契約プランによって無料で梱包資材を発注できるので、梱包資材のコスト削減に繋がるのもメリットです。

自社で飛行機を所有

EMSで荷物を発送する際は、JALやANAなどの民間の航空会社の貨物スペースを借りている状態です。もし災害などで航空便に欠航などがあると、海外への発送手段が途絶え発送遅延や最悪の場合は発送自体できなくなってしまう可能性があります。ですが、DHLは自社で飛行機を所有しているため、民間の航空会社で何か起こったとしても影響なく安定した配送が可能です。早く・確実に安定した配送が行えるのがDHLの魅力です。

DHLの契約方法

DHLについて物流のプロが徹底解説!契約・発送方法・注意点を紹介

まず、前提としてDHLと契約するには、法人か個人事業主の方でないと出来ません。なぜなら契約時に屋号が必ず必要だからです。屋号というのは開業届けを出すときに設定する会社名のこと。もし、これから開業届けを出される方は、あらかじめ屋号を設定しておくといいでしょう。

ではここから、DHLの契約方法について解説していきます。

  1. DHLのカスタマーサポートに電話もしくはメールで問い合わせる
  2. DHLからのメールに返信する
  3. DHLと契約書を締結しPayPalとリンクする

DHLのカスタマーサポートに電話もしくはメールで連絡する

まず始めに、DHLのカスタマーサポートに電話もしくはメールで問い合わせを行います。

●カスタマーサポート
https://mydhl.express.dhl/jp/ja/help-and-support.html#/contact_us

メールでもいいのですが、返信まで時間がかかる場合があります。契約を急いでいる方は電話での問い合わせがおすすめです。情報の伝え漏れが無いようにあらかじめ伝える内容を準備しておきましょう。

DHLから聞かれる内容としては、「事業形態」「業務内容」「事業の規模」などです。特に重要なのは、事業の規模感や海外発送の実績です。DHLは月間の出荷量で契約料金が変動します。ですので、「海外発送は月間〇〇件あり、これまでEMSやFedexで発送していたがDHLとも契約したい」といった内容をしっかり伝えましょう。

契約について営業さんから連絡を頂きたいと伝えることで、契約に関する詳細を後日、メールか電話で連絡を貰えます。

DHLからのメールに返信する

DHLのカスターサポートに連絡後、営業さんから契約の件で連絡が入ります。電話もしくはメールにて詳細を把握するためのヒアリングが行われる場合があります。メールの場合は、DHLから書式が送られてくるので内容に従って入力し返送しましょう。

書式の内容は「事業情報」「現在利用している発送サービス」「発送先の国の割合」などです。
どのような内容であればDHLの審査に通りやすいのか..といったデータは公表されていませんが、現在利用している発送サービスをFedExなど同業他社のクーリエよりも、国際郵便であるEMSを多めに記入しておく方が契約に繋がりやすくなる可能性があります。

DHLと契約書を締結しPayPalとリンクする

審査に通るとDHLから料金表や契約書が送られてきます。問題がなければ契約書に入力し捺印を押して返送しましょう。

契約書を返送してから数日程度で、PayPal決済の手続きメールが届きます。DHLの送料支払いは、PayPayを通して、クレジットカードまたは銀行引き落としで行われます。

すべての設定が完了すると数日程度でアカウント発行が行われDHLを利用することができます。

DHLの発送方法

DHLについて物流のプロが徹底解説!契約・発送方法・注意点を紹介

では、実際にDHLと契約できた後どのようにして、発送の手配をすればいいのか解説していきます。

無料の梱包資材を手配する

DHLでは、無料で梱包資材を提供してくれます。
下記、4種類の梱包資材が用意されています。

  • BOX系
  • エンベロープ
  • フライヤーバック
  • ビニールポケット

DHLは「容積重量」から「実重量」の重い方を採用します。フライヤーのビニール袋を使う場合は実重量を採用するため、この袋に収まる大きさであれば送料を抑えることが可能です。資材コストがかからず送料も抑えられるのは大きなメリットです。もちろん、自社で用意しているオリジナルの梱包資材を利用しても問題ありません。

梱包資材の注文FedExについて物流のプロが徹底解説
https://mydhl.express.dhl/jp/ja/ship/order-supplies.html

発送ラベルを作成する

梱包が完了したら、次は発送ラベルを作成します。
DHLの発送ラベルの作成は下記3つの方法があります。

  1. MYDHL+(無料、DHLのHPから直接作成する)
  2. HIROGETE(無料、ラベル作成ツール)
  3. ship&Co(従量課金制)

「MYDHL+」と「HIROGETE」は、無料で利用することができるので、ラベル作成にコストをかけたくない場合は、この2種類のどちらかを利用しましょう。

有料(従量課金制)にはなりますが、「ship&Co」でも作成が可能です。多くのEC事業者が利用しているアプリで機能性が高く送料比較も出来るのでオススメです。

集荷依頼をかける

発送ラベルの作成も終われば、DHLへ集荷依頼をかけましょう。MYDHL+もしくは、カスタマーサポートへ電話で連絡を入れて集荷の希望日を伝えると集荷に来てくれます。

集荷は、DHLもしくは佐川急便が対応します。DHLは集荷を行っていない地域があるため、もしそういった地域で集荷を依頼した場合は佐川急便が代行してくれます。佐川急便に集荷を依頼する場合は、別途着払い伝票の記入が必要なので事前に準備しておくと集荷作業がスムーズです。

DHLを利用する際の注意点

DHLについて物流のプロが徹底解説!契約・発送方法・注意点を紹介

DHLを利用するにあたって、注意しておきたいポイントがあります。スムーズな発送作業を行うためにも、これから解説するポイントは忘れず確認しておきましょう。

追加料金がかかる場合がある

DHLは送料とは別で、以下のような追加料金がかかる場合があります。

燃油サーチャージ

冒頭で、DHLは輸送機を所持しているとお伝えしていますが、燃油サーチャージとは、その航空機の燃料割増料金のことです。世界情勢の影響を受けるため、原油価格により変動があり、毎月新しい料率に更新されています。

DHLのサーチャージについて
https://mydhl.express.dhl/jp/ja/ship/surcharges.html#/fuel_surcharge

遠隔地配達手数料

遠隔地配達手数料は、主要都市から離れた地域への配送のかかる追加費用のことです。日本国内であれば北海道や沖縄などの離島に配送すると追加料金が発生するのと同じです。追加送料の計算方法は、2,600円もしくは1kgあたり60円のどちらか高い方が適用されます。

手数料が発生する地域を調べるには、前述したship&Coを利用している方であれば、発送ラベルを作成した段階で手数料が発生するかどうか確認することが出来ます。利用していない方は、DHLが用意している郵便番号一覧のPDFで対象地域かどうか確認できます。

郵便番号一覧PDF
https://mydhl.express.dhl/content/dam/downloads/global/en/remote-areas/dhl_express_remote_areas_en.pdf.coredownload.pdf

配送先変更手数料

発送先の住所の間違いなど、発送ラベルの印刷ミスがあった際に配送先を変更するには手数料が発生します。1件につき1,300円かかってしまうため、発送の際には住所ミスがないか十分に確認し、変更が発生しない運用を行うことが大切です。

緊急事態追加金

コロナウイルスなどのウイルス感染をはじめとして、緊急事態に対応しなければならない状況になった場合に追加される費用です。緊急事態が発生している間の短期間だけですが、大幅な追加料金が発生する可能性があるため注意が必要です。2.5kg以上の荷物のみ追加料金がかかりますが、2.5kg以下の軽い荷物であれば追加料金は発生しません。

関税に注意

海外発送では、基本的に受取人が関税を支払うのがルールですが、DHLでは事前に事業者が払うことを選択した場合、事業者が受取人に代わり関税を支払うことが可能です。事前に関税を支払っておくことで、関税の問題による受け取り拒否のリスクは受けにくいでしょう。

関税の負担をしたくない場合は、商品を販売する際に関税が発生する可能性についてユーザーにしっかりと伝える工夫が必要です。商品が届いた際に関税の高さに驚き受け取り拒否をされてしまう危険性があります。商品ページはもちろん、購入完了メールなどにも記載しリスクを軽減できるように徹底した対策を行いましょう。

返送料がかかる可能性がある

海外に荷物を発送していると、「関税がかかることを知らなかった」「関税が思ったより高かった」などの理由で受取拒否をされる場合があります。DHLでは、受け取り拒否が発生した場合、必ずDHLから事業者へ連絡が入りどう対応するのか確認されます。

返送する場合、日本へ荷物が戻ってきますが、この返送費用は発送人である事業者の負担になります。かかる費用は「返送料」+「再輸入税」と高い費用がかかることに注意が必要です。ですので、できる限り受け取り拒否が起きない運用が重要です。

高い返送費用の負担を避けたい場合、現地の発送代行会社の倉庫に保管してもらい、別ユーザーへ発送する方法もあります。

ロジグロの物流代行サービスのご紹介

ロジグロの物流代行サービスは、EC通販・ネットショップ運営で欠かせない「物流業務」をプロにお任せできるアウトソーシングサービスを提供しております。国内だけでなく、越境ECにも対応し世界120ヵ国へ発送が可能です。商品の入荷・検品・梱包・在庫管理・発送・インボイスなどの書類作成など、越境ECに必要な業務の全てをワンストップで代行しています。

ロジグロの物流代行サービスの特徴

  • 海外発送専門のペガサスグローバルエクスプレス社と協業
  • 国際郵便・国際宅急便どちらも利用可能
  • 物流業務の手間を削減する多機能な物流システム
  • Ship&coの導入でワンクリックで送り状発行と送料比較が可能

URL: https://ec-logistics.s-grow.co.jp/

まとめ

本記事では、DHLの契約・発送方法について解説してきました。

DHLは、世界228以上の国や地域に発送でき、自社で航空便を所有しているため素早く安定した配送を提供してくれます。EMSよりも早く届き、場合によっては安く発送できるため、EMSとDHLを併用することでコスト削減にも繋がります。また効率よく発送を進めることが出来るのもメリットです。ぜひ本記事を参考に契約をしてみて下さい。

DHLと契約する際は、個人事業主または法人である必要があります。条件など詳細を確認し契約までの流れがスムーズになるよう準備しておきましょう。

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この記事の著者
エスグロー編集部
エスグローのブログ記事を制作している編集部です。15年以上のEC物流をサポートしてきた実績と豊富な知識をもとに、EC通販事業者様に役立つ情報をお届けしていきます。

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