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国際郵便(EMS)と国際宅急便(クーリエ)の違いと選び方のポイントを徹底解説

国内から海外発送を行うには、国際郵便と国際宅急便を利用するのが一般的です。しかし「EMSとクーリエの違いが分からない」「どちらを利用するべきか分からない」という方も多いのではないでしょうか?

どちらも海外へ荷物を送るという点では同じですが、通関の仕組みや送ることができる荷物などサービスに違いがあります。それぞれ違いを正しく理解しておくことで、スムーズなオペレーションを行うことが出来ます。

本記事では、「国際郵便(EMS)」と「国際宅急便(クーリエ)」の違いや、それぞれの使い分けポイントまで解説していきますので、ぜひ業務の参考にしてみて下さい。

国際郵便(EMS)とは

国際郵便は、郵便局(日本郵政)が行っている海外向け配送サービスのことです。発送する荷物の総額が20万円までであれば通関手続きが不要です。もし、通関手続きを行う必要がある場合は、発送者が送料を支払い、受取人が関税を支払うことがルールとなっています。

国際宅急便(クーリエ)とは

国際宅急便(クーリエ)は、航空便で海外に小口の荷物や書類を届ける民間の配達サービスのことをいいます。海外に荷物を発送するには、通関書類などの専用の書類の用意や税関で通関手続きを行う必要がありますが、国際宅急便(クーリエ)には、通関業務を担当している通関士がいるため、代わりに通関手続きを代行してもらえることが大きな特徴です。

手続きなどの手間が多い海外発送ですが、国際宅急便を利用すれば国内発送と近い感覚で荷物を送ることができます。また、自社専用の航空機を保有しているため配送エリアによっては国際郵便(EMS)よりも早く荷物を届けることが可能です。独自ネットワークにより追跡可能サービスも提供されています。

代表的な業者として、FedEx(フェデックス)、DHL(ディーエイチエル)、UPS(ユーピーエス)があります。

国際郵便と国際宅急便の代表的な業者

国際郵便(EMS)

国際郵便のEMS
引用元:EMS

EMSは220ヵ国以上の国と地域への発送に対応しています。世界120ヵ国や地域への発送に対応しています。最短で2~4日程度で荷物を届けることが可能です。配送地域や重さによりますが最低1400円から利用でき、コストを抑えて発送したい事業者さまにおすすめです。

追跡サービスや損害賠償制度(200万上限)もあることから、多くの越境EC事業者に利用されています。

DHL(ディーエイチエル)

国際宅急便のDHL
引用元:DHL(ディーエイチエル)

DHL(ディーエイチエル)は、ドイツにあるクーリエ事業者です。220ヵ国以上の国と地域への発送に対応しています。
最短翌日のスピード配送が可能です。すべての国で利用できるわけではありませんが時間指定をすることも可能です。追加料金を支払うことで早朝や午前中などの指定も可能となっています。

また、DHLでは資材の用意がない事業者様に向けて、ダンボールやフライヤー、ビニールポケットなど様々な梱包材が無料で提供されているので、資材をストックしていない事業者さまにもおすすめです。

価格はFedEXやUPSと比較して安い傾向にあります。

FedEx(フェデックス)

国際宅急便のFedEx
引用元:FedEx(フェデックス)

FedEx(フェデックス)は、アメリカに拠点があるクーリエ業者で、220ヵ国以上の国と地域への発送に対応しています。速さ重視の「プライオリティ」と、価格重視の「エコノミー」の2種類のサービスが用意されており、プライオリティでは、最短1~2営業日で配送が可能です。エコノミーサービスは、プライオリティに比べて安価になっており、2~5日営業日での配達でEMSより少し早い程度です。

どちらのサービスも、基本的には平日のみ対応ですが一部の地域のみ土曜日の配送にも対応しています。他にも、最短翌日配達も可能なプライオリティサービスが充実しています。

UPS(ユーピーエス)

国際宅急便のUPS(ユーピーエス)
引用元:UPS(ユーピーエス)

UPS(ユーピーエス)は、FedExと同じアメリカ拠点のクーリエ事業者です。1日平均2,470万個の荷物を配送しているといわれている世界最大級の運送会社です。220ヵ国以上の国と地域への発送に対応しています。

最短で荷物を届けたいなら「UPS Worldwide Express Plus」の利用で、1~3営業日の午前8:00に届けることが可能です。DHLやFedExと比べると10%程度高めの料金になりますが、オプションが豊富で荷物の追跡も細かくできます。

国際郵便(EMS)と国際宅急便(クーリエ)の違い

通関手続きの有無

国際郵便は、20万円を超える場合は通関手続きが必要なため、自身で輸出申告書の作成と搬出の要請を行わなければなりません。代行業者を利用することもできますがコストがかかります。

一方で、国際宅急便は通関業務を担当しているげ通関士がいることから、荷物の金額に関わらず通関手続きは不要です。荷物が20万円を超えてしまう場合は、国際宅急便(クーリエ)を利用した方が手続きが簡単です。

送料、関税の支払い

国際郵便(EMS)と国際宅急便(クーリエ)には、送料や関税の支払い方法にも違いがあります。国際郵便では発送者が送料を支払いますが、関税は荷物を受け取った方が支払うのがルールです。そのため荷物の受け取る方に関税の負担がかかります。ネットショップなどでお客様へ商品を発送する場合は、お客様の同意を行わなければ、思わぬトラブルに発生する可能性がある点に注意が必要です。

一方で、国際宅急便(クーリエ)であれば、配送料や関税の支払いは、発送者と受取人どちらが負担するかを選ぶことが可能です。発送者が負担することで、お客様への負担も減り、トラブルが発生するリスクを減らすことが出来ます。このような事情もあり関税がかかる可能性のある荷物は、国際郵便(EMS)ではなく国際宅急便(クーリエ)を選択する業者様も多くいらっしゃいます。

「誰に送るのか」「受取人に関税を負担してもらって問題ないのか」などの事情を考慮しながら選択することが大切です。

配送スピード

国際郵便(EMS)も配送スピードは速いですが、比較すると国際宅急便の方が速い傾向にあります。

例えば、アジア地域への配送スピードを比較すると、国際郵便は到着まで3~6日程度かかる場合が多く、国際宅急便であれば1~3日程度で荷物を届けられます。国際郵便は国際宅急便よりも時間がかかる分、料金は安いのですが、急いで荷物を送りたい場合には向いていません。

国際宅急便(クーリエ)は、配送スピードは速いのですが、民間企業の独自ルートを使った配送サービスなために、一般的な航空便を使った配送サービスに比べると料金が高くなります。

「速さ」と「安さ」のどちらを優先するかにより、配送手段を変えていくことが得策です。

重量制限、輸送に関する保険

国際郵便に比べて、国際宅急便の方が重量が重い荷物を扱えます。国際郵便は上限が1梱包30kg(一部地域では20kg)と決められていますが、国際宅急便は1梱包70kgが上限です。重い荷物を送る場合は、国際宅急便(クーリエ)を利用することをおすすめします。

また、国際郵便には「損害賠償制度」のサービスがあります。発送する荷物が2万円以上であれば、配送中に何らかの損害が生じた場合に200万円を上限として補償が適用されます。

紛失や破損してしまった場合で損失が大きい商品は、補償のある国際郵便(EMS)を選ぶのも手段のひとつです。

配送業者・サービス選びのポイント

ここまで、国際郵便(EMS)と国際宅急便(クーリエ)について解説してきましたが、どのような基準で使い分けるといいのか選び方のポイントについて解説します。

配送日数

配送時間がかかっても、配送コストを抑えたい場合は、国際郵便(EMS)がおすすめです。アジアで3~6日、ヨーロッパで4〜8日程度で荷物を届けることが出来ます。

多少コストがかかってもスピードを重視したい場合には、国際宅急便(クーリエ)が最も早い配送方法になります。配送業者やサービスによって多少異なりますが、1~5日で荷物を届けることが可能です。

送料や関税のコスト

国際郵便では、発送者が送料を支払い、受取人が関税を支払う必要がありますが、国際宅急便は、送料も関税の支払いもどちらが払うのか選択することが可能です。支払いに柔軟性を求めるなら、国際宅急便(クーリエ)がおすすめです。

また、発送する荷物が多い場合は送料も大きくなってしまうため、便利さとコストのバランスを考えて最適な方法を選ぶことが大切です。普段はコストを重視した国際郵便(EMS)を、急いでいるときは国際宅急便(クーリエ)を利用するといったように使い分けるのが得策です。

運送保険の有無

国際郵便(EMS)には「損害賠償制度」のサービスが用意されています。発送する荷物が2万円以上であれば、配送中に何らかの損害が生じた場合に200万円を上限として補償が適用されるので、補償が必要な荷物を発送する際は国際郵便を選ぶことをおすすめします。

一方で、国際宅急便(クーリエ)は、基本的に補償が付いていないことが多いため、オプションとしてつけることができる業者やサービスを選びましょう。

ロジグロの物流代行サービスのご紹介

ロジグロは、EC通販・ネットショップ運営で欠かせない「物流業務」をプロにお任せできるアウトソーシングサービスを提供しております。国内だけでなく、越境ECにも対応し世界120ヵ国へ発送が可能です。

商品の入荷・検品・梱包・在庫管理・発送・インボイスなどの書類作成など、越境ECに必要な業務の全てを代行しております。

越境EC発送イメージ

ロジグロ越境EC物流代行サービスの特徴

1.海外発送専門のペガサスグローバルエクスプレス社と協業

ロジグロは、最適な発送プランと貿易サポートを対応する国際物流のペガサスグローバルエクスプレス社と協業しており、各便種を特別料金で対応しております。また、通関書類の作成も代行しておりますので、面倒な業務が発生せずスムーズな運用が可能です。

2.国際郵便・国際宅急便どちらも利用可能

ロジグロでは、国際郵便のEMSのほかに、国際宅急便ではDHL、FedEx、UPSの海外発送に対応しているので、EC事業者様の都合に合わせた配送方法を選んで頂くことが可能です。複数の発送方法をご都合に合わせて使い分けられるのはロジグロの物流代行サービスの魅力です。コストや運用方法を考慮しながら最適なオペレーションを実現できます。

3.物流業務の手間を削減する多機能な物流システム

国内も越境もひとつの、物流システム(WMS)で管理しています。クラウド型なので、オンラインでタイムリーに在庫・発送状況の確認が可能なので、実務業務の手間を削減できます。

4.ワンクリックで送り状の発行と送料比較ができるシステム

発送国に応じた配送料金や時間を調べるのは手間のかかる業務です。Ship&coは、ペガサスグローバルエクスプレス社との連携により、発送条件と料金を比較しながら、最短時間・最安のプランを検討することが可能です。インボイスと送り状の発行もワンクリックで対応しています。

まとめ

本記事では、国際郵便と国際宅急便の違いと、それぞれの特徴、使い分けのポイントについて解説してきました。

・国際郵便とは
・国際宅急便とは
・国際郵便と国際宅急便の違い
・配送業者とサービス選びのポイント

越境ECを始める際には、配送業者だけでなく物流代行の利用も検討することをおすすめします。越境ECは国内とは違い、貿易の専門知識と手間のかかる業務が多くなります。この記事を参考に、御社の目的に合わせて最適なサービスをご選択下さい。

この記事の著者
エスグロー編集部
エスグローのブログ記事を制作している編集部です。15年以上のEC物流をサポートしてきた実績と豊富な知識をもとに、EC通販事業者様に役立つ情報をお届けしていきます。

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