越境ECで海外に商品を発送する方法は様々ありますが、その中でも多くの事業者が利用しているFedExの利用を検討している方も多いのではないでしょうか。しかし、どうやって契約したらいいのか分からない方もいらっしゃるかと思います。
本記事では、これからFedExを契約したいと考えているEC事業者様に向けて、契約方法・発送方法について徹底解説します。またFedExを利用する際の注意点も合わせて解説していきますので業務にお役立て頂ければ幸いです。
FedExとは
まずは、FedExの特徴について解説します。
220ヵ国以上の国と地域への配送に対応
FedExは、アメリカ合衆国に本社を置く国際的な宅急便サービスを提供しています。220ヵ国の国と地域への配送に対応しており、EMSで発送できない地域へ荷物を届ける場合もFedExであれば届けることが可能です。
日本では、越境ECなどの海外発送によく利用されています。速さ重視の「プライオリティ」と、価格重視の「エコノミー」の2種類のサービスが用意されており、プライオリティでは、最短1~2営業日で配送が可能です。エコノミーサービスは、プライオリティに比べて安価になっており、2~5日営業日の配達でEMSより少し早い程度です。
また、どちらのサービスも、基本的には平日のみの対応となっていますが、一部地域では土曜日の配送にも対応しています。他にも最短翌日配達も可能なプライオリティサービスが充実しています。
自社で飛行機を所有
EMSで荷物を発送する際は、JALやANAなどの民間の航空会社の貨物スペースを借りた状態です。事故や欠航などがあると、海外への発送手段が途絶えてしまう可能があります。FedExは自社の飛行機を所有しているため、民間の航空会社で起こる事故などの影響を受けることなく安定した配送が可能です。早く、確実に安定した配送を行えるのがFedExの魅力です。
FedExとの契約方法
FedExとの契約は、法人でも個人でも契約は可能で、契約するのに必須の条件などもありません。しかし、最低でも月1~2万件の出荷がないと、割引がされにくい傾向がある点に注意しましょう。ではここから、FedExの契約方法について解説していきます。
- FedExのオンラインから申し込み
- FedExに必要書類を提出後、審査結果を待つ
- FedExと契約書を締結する
FedExのオンラインから申し込み
まず始めに、FedExの公式ウェブサイトから法人アカウントもしくは、個人アカウントのお申し込みフォームにアクセスし必要事項を入力します。
FedEx公式ウェブサイト
https://www.fedex.com/ja-jp/open-account.html
FedExに必要書類を提出後、審査結果を待つ
法人名義の登記簿謄本や代表者の身分証明書などの必要書類を提出します。個人の方の場合は、身分証明書(運転免許書やパスポートなど)の写真の提出が必要となります。その後、FedExが提出された書類を審査し、アカウント開設の可否を判断します。
FedExと契約書を締結する
承認された場合、FedExと契約書を締結し、アカウントにログインし、アカウント情報や支払い方法などの設定を行います。
FedExの発送方法
では、実際にFedExと契約できた後どのようにして、発送の手配をすればいいのか解説していきます。
無料の梱包資材を注文
FedExでは、無料で梱包資材を提供してくれるサービスがあります。
下記、4種類の梱包材が用意されています。
・エンベロープ
・パック(3種)
・BOX系(5種)
・チューブ
FedExは「容積重量」か「実重量」のどちらか重い方を配送料として採用します。
フライヤーのビニール袋を使う場合は実重量を採用するため、この袋に収まる大きさであれば送料を抑えることが可能です。資材コストがかからず送料も抑えられるのは大きなメリットです。もちろん、自社で用意しているオリジナルの梱包資材を利用しても問題ありません。
送り状を発行する
梱包が完了したら、次は送り状ラベルを作成します。
FedExの送り状ラベルの作成は、下記の手順で行います。
送り状ラベル作成ページにアクセス
アカウントにログインしたら、送り状ラベルを作成するページにアクセスします。通常、アカウントのダッシュボードや顧客ポータル内に、「送り状ラベル作成」や「発送を準備する」といったオプションがあるはずです。
荷物情報入力
送り状ラベル作成ページにアクセスしたら、荷物の詳細情報を入力します。これには、送り主と受取人の住所、荷物の重量と寸法、配送サービスの種類などが含まれます。また、国際輸送の場合は通関書類や商品の価値などの情報も入力する必要があります。
サービス選択
送り状ラベル作成ページで利用可能な配送サービスを選択します。FEDEXにはさまざまなサービスがあり、配達時間、価格、サービスレベルによって異なります。選択したサービスに基づいて、送料が計算されます。
ラベルプレビュー
入力した情報を確認し、送り状ラベルのプレビューを表示します。ここで、住所や荷物の情報が正しいかどうかを確認します。間違いがあれば修正します。
支払い情報入力
送り状ラベル作成の料金を支払うための支払い情報を入力します。クレジットカードやデビットカードの情報を使用して支払いを完了します。
送り状ラベルの印刷
すべての情報が正しいことを確認したら、送り状ラベルを印刷します。通常、ラベルはPDF形式で提供されますので、印刷設定を選択して印刷します。送り状ラベルを印刷したら、荷物にラベルを取り付けます。ラベルは通常、荷物の外側に貼られます。
集荷依頼をかける
送り状ラベルの作成が終われば、FedExへ集荷依頼をかけましょう。公式サイトで必要事項を入力し、集荷予約を行うことが可能です。ラベルを貼った荷物を指定した集荷場所に配置し集荷を待ちます。FedExのドライバーが荷物を収集し目的地に配送します。
以上の手順に従うことで、FedExのウェブサイトを使用して送り状ラベルを作成し、荷物を配送する準備が整います。
FedExを利用する際の注意点
FedExを利用するにあたり、注意しておきたいポイントがあります。スムーズな発送作業を行うためにも、これから解説するポイントは必ず目を通しておきましょう。
追加料金が発生する場合がある
FedExは送料とは別で、以下の追加料金が発生する場合があります。
燃油サーチャージ
燃油サーチャージとは、航空機の燃料割増料金のことです。世界情勢の影響を受けるため、原油価格により変動がありFedexは毎週更新されています。短中期的に大きく変動することがあるため必要に応じて定期的にチェックしておきましょう。
また、燃料サーチャージは、基本の配送料だけでなく、土曜集荷や緊急事態追加金、遠隔地配送手数料などの各種手数料に対しても発生します。
FedExの燃料割増料金について
https://www.fedex.com/ja-jp/shipping/surcharges.html
混雑時割増金
混雑時割増金とは、出荷量増加などの繁忙期や、ウイルス感染症などのFedExの調整が必要な場合に適用される「一時的な割増料金」のことです。
発送元や配送先により加算される料金が異なります。
FedExの混雑時割増金について
https://www.fedex.com/ja-jp/shipping/surcharges/demand-surcharge.html
返送料
海外発送では、お客様から「関税がかかることを知らなかった」「関税が高くて払えない」などの理由で受取拒否をされる場合があります。FedExでは、受け取り拒否が発生した場合、必ずFedExから事業者へ連絡が入り、どう対応するのか確認が行われます。
返送する場合、日本へ荷物が戻ってきますが、この返送費用は発送した事業者の負担になります。発生した費用は「返送料」+「再輸入税」と高い費用がかかることに注意しましょう。できる限り受け取り拒否や破損が起きない運用を行うことが重要です。
現地の発送代行会社の倉庫に保管してもらい、別ユーザーへ発送することが出来れば、高い返送費用の負担を避けることは可能です。
関税に注意
海外発送では、基本的に受取人が関税を支払うのがルールですが、FedExでは事前に事業者が払うことを選択した場合、事業者が受取人に代わり関税を支払うことが可能です。事前に関税を払っておくことで、関税の問題による受取拒否のリスクは受けにくいでしょう。
関税の負担をしたくない場合、商品を販売する際に関税が発生する可能性について購入者にしっかりと伝える工夫が必要です。でなければ、商品が届いた際に関税の高さに驚き、受け取り拒否をされてしまう危険性があります。商品ページはもちろん、購入完了メールにも記載しリスク軽減できるように対策を徹底しましょう。
ロジグロの物流代行サービスのご紹介
ロジグロの物流代行サービスは、EC通販・ネットショップ運営で欠かせない「物流業務」をプロにお任せできるアウトソーシングサービスを提供しております。国内だけでなく、越境ECにも対応し世界120ヵ国へ発送が可能です。商品の入荷・検品・梱包・在庫管理・発送・インボイスなどの書類作成など、越境ECに必要な業務の全てをワンストップで代行しています。
ロジグロの越境EC物流代行サービスの特徴
- 海外発送専門のペガサスグローバルエクスプレス社と協業
- 国際郵便・国際宅急便どちらも利用可能
- 物流業務の手間を削減する多機能な物流システム
- Ship&coの導入でワンクリックで送り状発行と送料比較が可能
URL:https://ec-logistics.s-grow.co.jp/ec_crossborder_logi
まとめ
本記事では、FedExの契約・発送方法について解説してきました。
DHLは、世界220以上の国や地域に発送でき、自社で航空便を所有しているため素早く安定した配送を提供してくれます。
EMSよりも早く届き、場合によっては安く発送できるため、EMSとFedExを併用することでコスト削減にも繋がります。また効率よく発送を進めることが出来るのもメリットです。ぜひ本記事を参考に契約をしてみて下さい。
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